モナコ公国カロリーヌ公女殿下へ、信州木曽「お六櫛」を献上し、日本の伝統文化や
櫛のいわれを御説明申し上げる、欧州駐在神職・藪原神社禰宜奥谷公胤
去る平成23年5月7、8日の両日にわたり、モナコ公国にてカロリーヌ公女殿下、S.A.R. la Princesse de Hanovre、主催による「第44回 モナコ・フラワー・コンクール(44ème Concours International de Bouquets)」が開催された折、欧州駐在神職・藪原神社禰宜奥谷公胤が同公女殿下に拝謁し、日本の伝統工芸品の一つである、信州木曽「お六櫛」の献上がなされました。
カロリーヌ公女殿下におかせられては、「お六櫛」の献上を大いに喜ばれ、このような由緒のある美しい櫛を有り難うという主旨のお言葉を賜りました。
この「お六櫛」は信州木曽の「お六櫛保存会」によって、300年にわたる伝統と技術が保持・継承されており、特に平成5年に皇太子同妃両殿下御婚儀の折に、皇太子妃殿下お召しの十二単に併せて、御髪にお付け遊ばされた御櫛を同保存会が奉製され献上されております。
同公女殿下に献上がなされた櫛は、「お六櫛保存会」会長北川聰氏により、この度の献上のために特別に奉製された櫛で、また木曽漆の施された漆箱は、日本の伝統工芸士として著名な漆職人の荻村幸稔氏が献上のために奉製したものです。
お六櫛は、木曽谷に多く見られ、1㎜太るのに最低3年を要する「ミネバリ(学名:オノオレカンバ)」という非常に堅い木の樹齢が最低でも200年以上の大変希少な木を用いて作られ、原木のまま10年間、板状にして更に3年間の乾燥期間を経たのち、継承された伝統技術を用い、いまでは数少ない熟練の職人によって全て手作りで作成されています。
この信州木曽の「お六櫛」、また木曽の漆工芸は、いまや国際的に広く親しまれるところとなった、能や茶道などと同様、日本人の無意識の深くに地下水脈のように流れ続ける、日本の心の上に慎ましく咲き続ける華の一輪であり、日本の心そのものであります。このたび同公女殿下におかせられては、この献上を大変お喜びになられたことは、特に目下の我が国の国難に際して大変意義の深いものであります。
拝謁と献上の模様
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